Perfume 「GAME」 in 横浜 BLITZ 2008.05.31

快特はぐんぐん横浜に向かって突き進んでいった。それと同時に私の気も重くなる。Perfumeがいやなわけじゃない。Perfumeを愛している人たちと同じ気持ちを共有できないかもしれない、そういう気持ちが私の心を塞いだのだった。強い向かい風を受けながら長いエレベータに乗って出た地上はもうPerfumeが息づいていた。チケット譲ってください、のスケッチブックを持つ人もチラホラ。私は自分がチケットを譲ってもらえる立場であることを申し訳なく感じる。少しだけ。私はPerfumeを嫌いではないし、好きだけれど、彼らが会場に入ったほうがPerfumeが喜ぶのではないか、そう考えていた。あまりライブ慣れしていないのかなと感じてしまう人々の群れを縫いながら、私と私にチケットを譲ってくれたシヴイさんとで口々にヲタの感想を言いあった。ハロの現場になれた私たちにとってPerfumeファンのマナーの良さというかスタッフへの従順さには新鮮味を感じ、また、ハロヲタの場慣れ感にも色んな意味でものすごいものを感じたのだった。
開場。上着をロッカーに突っ込み、どんどんと戦闘態勢になっていく、百戦練磨のヲタと、サブカル好きっぽいファンとが交錯し、会場は無機質なその姿とは反対に徐々に熱気で包まれていた。

私の殺意が芽生えたのは、ビール片手に人の間を割って突然横揺れを開始しだした男を見たときだった。ビールはいつカップからこぼれるともわからない。それまで全身を使ってリズムを取っていた私だったが、彼の登場によってもう彼しか見えなくなり、後頭部に呪いの言葉を浴びせかけ続けた。
そんな私を救ってくれたのもやはりPerfumeだった。パッパッパッパッパッパ、パフューム、ユー!ユー!ユー! それまで腕を組み壁にもたれかかって死んだ瞳で人々の後頭部とはるか天井に吊るされ使われることもなさそうなミラーボールを見ていた私だったが、この曲が始まった途端、それが一変する。私はどんなコンサートでも肩よりも手を上にあげることが極めて稀なのだが、この曲は気が付けば、Perfumeたちと一緒に、パッパッパッやっていた。ユー!で指差すとき、巡る血液が指先に集まる。あのしびれる感じが大好きだ。この曲は私の大好きな人たちが、私とカラオケにいったときに歌ってそしてフリマネしてくれた曲で、それ以来ずっと覚えていた。Perfumeのこと私はそんなきっとわかってないんだろうけど、でも、楽しかったよ。こういう曲がもっと増えたらいいなって思うよ。きっと次にライブがあったら私は行きたいなって思うよ。だってのっちに爆レスされたから。あと、かしゆかにもね!
生で見るPerfumeはとにかく、かしゆかの可愛さにやられる。のっちも、あ〜ちゃんも可愛いし、みんなが夢中になる魅力にあふれているけれど、とにかく、かしゆかが滅茶苦茶かわいかったことは記しておきたい。
じゃんけんに弱いかしゆか。端もちゃんと見てくれるかしゆかかしゆかはとても可愛いです。Perfumeはとてもかっこよかった。天狗にもならず、客が増えて会場がでかくなっても、客との物理的な距離が遠くなっても、その精神や気持ちはちっとも離れていない。遠くに思わない。好きになるのに順番とか早さとか関係ないって思いたいけど、Perfumeにはやっぱり思ってしまうよ。Perfumeの昔からのファンって本当にすげぇなって。Perfumeってたぶん今一番ファンのことを大切に思ってる人たちなんじゃないかなって思う。適当にいうなって怒られるかもしれないけれど、Perfumeを見られて良かったです。それだけは、本当の本当。