AKB48 名古屋公演を終えて

ペンを持つのもキーボードをタイプするのも嫌だ。
この手に彼女たちのぬくりもりがまだあり、私の指先は心ならずも震える。

私と同行者のid:dx_sifriさんは神様からひとつの試練を与えられた。シアターに入れない。モニター観覧の番号を引いてしまったのだ。思えば最初から苦難の道ははっきりと照らし出されていた。シフリさんの(今のところ)AKB48ほぼ唯一の推しメンである、ともーみが川崎にてフットサルの試合に出場するため栄に来ないこと、そして、栄のメインストリートに沿って建てられた観覧車を有するサンシャイン栄の周りに群がったヲタ集団の数が予想以上だったこと。始めのリストバンド配布の時点でこそ予想よりも少し多い程度であろうかと思っていたのだが、再召集がかけられた午後1時、ヲタたちは大群となりサンシャイン栄の周りにとぐろを巻くように並べられ、まさに長蛇の列を築いていた。一向に進まない列、一向に明らかにならない出演メンバー。そうして私たちの並ぶ列の横のエスカレーターを昇るチケット片手の人々。その人たちの顔色を伺い、シアターに入れるのか、また、モニター観覧なのかを予想し、当たったヲタがいればチクショウと悔しがり、微妙そうなヲタがいれば、自分たちもああなるのではないだろうかと不安になった。12時過ぎには並んでいたはずだったが、私たちが選別所にたどり着いたのはそれからゆうに1時間半は過ぎていたころだった。選別所、それは私たちがこの歴史的瞬間に立ちえあるか否かを自らの手で決める場所。自らの手で封筒を引き、シアターに入れる番号が入っているものを引き当てられれば、見事天国。モニターならば現世のごとし、それ以外ならば地獄行き。その運命は私の手にゆだねられた。直前でシフリさんが「(引き当てる封筒から出てくるチケットの)11、12の番号が見えました」と若干引きつり目な笑顔で振り返ってくれた。私たちは朝からずっと「仕事を成功させるためにはいいイメージを持つことが大切だと書いてある本を読んだ」とか、「二桁の番号が見えます」とか、思いっきり不安を拭い去るための虚勢と強がりに満ち溢れた言動を繰り返していたのだが、シアターに入れないという結果に対して私たちは実は誰よりも腑に落ちていたのだった。
遅めの昼食を会場近くの松屋でとりながら、「やっぱり」とか、「実は最初からダメなんじゃないかって思っていました」という言葉を掛け合い、ショックをやわらげあった。名古屋まで一体何しに来たんだ、という言葉は互いのために言わないでおいたが、それはまたシフリさんも同じだったろうと思う。
いつまでも落ち込んでいても仕方がないので参加するメンバーと握手がどのような形式で行われるのかを調査。結果から言うと主力メンバーで来るだろうという甘すぎた私の予想はだいぶ外れて、あっちゃん、こじはる、麻里子様、まいまい、Kからはゆうちゃんにオカロが出ないという状況。もしも先にメンバーの詳細が知らされていたら集まったヲタがわりと減ったんじゃないだろうかというくらいのメンバーだ。詳しくは知らないが今日のイベントに集まった人数は1500人を超えるくらいらしく、これにはもう予想外だったとしか言いようがない。とはいえパッと見、地元民率が思ったより高そうで、地元からの人がたくさん集まってるなら運営側としても万々歳だったろうなと思う。自らの手で修羅なる世界を引き当ててしまった私たちに残された最後の希望、握手会は赤チームと青チームにそれぞれメンバーを割り振って、どちらかを選ぶというDDにとっては非常に心苦しいものだった。が、メンバー見て青に即決。だって、たこやき、菊地、みぃちゃん、りなてぃん、なっちゃん、はるごんいるんだもん。もちろん、ほかのメンバーも目の前で見てみたかったし、赤チームなら特に、花ちゃん、のんてぃ、めーたん、CinDyにも心動かされたが、ここはやはり青。別に何もしてもらってないけど、りなてぃんにはいつも優しくして貰っているような気がするし、とてもお礼を言いたい気分だったし、菊地も好きだし、はるゴンにもいっつも元気もらってるし、みぃちゃんには友達になろうって言いたい気持ちをいつも抱えているし、たこやきに至ってはバシバシ叩きながら、「たこやきめっちゃ好きやねん!!」とか言いたい気分だった。それはもう迷う間もなく青だった。シフリさんは色々悩んでいる様だったが紆余曲折を経て、青にする事にしたみたいだった。握手の組が決まったところで松屋を出て、広場に戻るが、シアターに入れないことによって折れた心は元には戻らず、どうしますか、とふたりで激低テンションでとりあえずモニターの前まで行く。けれど死んだ瞳でモニターを見上げて、もうこれはいいよと、今日は最初から握手だけするつもりで来ましたからと強がり二人してカラオケに行くことに。そう、アレを歌うために。
聞いてください。遠征ヲタ二人組みで『会えなかった』

会えなかった

会いたかった 会えなかった 会えなかった
Yes! 会えなかった 会えなかった 会えなかった
Yes! 君に
会いたかった!!!!!