2016.04.02 アンジュルム ライブツアー 2016春『九位一体』@広島クラブクアトロ

初めてアンジュルムのライブに行ってきた。スマイレージ時代は一度だけ、2期がチャレンジアクトとして帯同してまわってるときのツアーに入ったことがあるので、それ以来ということになる。シングルのA面は知ってるし、アルバム曲もまあ聴いたことはある、でもライブでどの曲をよくやるのかは知らない、C/Wもほぼわからない、という状況で、かつ、メモをとらなかったので細かいとこ(ときには肝心なとこを)とMCはほぼ忘れてるのだけど、とりあえず覚えてること、思ったことを大まかにつらつらと。
長くなったので畳みます。

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MV部門

3位 わかっているのにごめんね/カントリー・ガールズ 0.5点


またまた何回目よ、とそれこっちのセリフだわっていう、どこぞの学校の建物前の芝生で踊るというハロではすっかりお馴染みの構図のMV。しかし、今回はそれにドラマパートが加わって、一味違う構成になっている。しっかし何回見ても冒頭の小関さんの「…え?ごめん、怒ってる……?」の体の動きと視線の不自然さに笑ってしまう。どの音楽番組に出ても、きっとライブでも、MVと寸分違わずにこのセリフ部分を繰り出してくる小関さんのハートの強さは最高だし、いまだに緊張して目がまったく笑っていない森戸ちゃんも最高だし、最初は絶対に好きになるもんかって思うほどあざとさが鼻についていたのにその声の可愛らしさともちもち感ですっかり私を魅了してしまった稲場さんの
甘い歌声が耳に甘く溶けて最高だし、自分の年齢の高さと声の低さをカバーするために必死に可愛い子ぶって歌ってる山木さん最高に愛しいし抱きしめたいくらい最高だし、学校に住み着いているお婆さんっていうどう考えてもアウトな設定が、無理なくセーフに変化するももちPMも最高だしで、よく考えなくても最高しか詰まってないMV。

2位 臥薪嘗胆/アンジュルム 2.0点


※楽曲部門で貼ったのと同じ動画です。


どこの48系の握手会会場だよという広場のセンターに置かれた固定カメラの前で繰り広げられるフリーシーンが一番の見所。アンジュルムらしいというか、アンジュルムにしか出せないわちゃわちゃ感とごちゃごちゃ感が本当に楽しいしまったく飽きない。フリーシーンの申し子とでも言うべきカメラ大好き竹内朱莉ちゃんの変顔ギリギリの表情はアンジュルム竹内朱莉あり!って感じだし、薄幸美少女のイメージが強かった和田彩花ちゃんの「あーまくなる」や「ライドオン!」は、スマイレージからアンジュルムへ改名してまた新たにスタートを切ったこのグループの幕開けが、明るく前向きであることを決定付けるほどのインパクトを持っていると思った。あやちょが笑っていれば大丈夫。あやちょが楽しそうだったら大丈夫、そんな気持ちにさせてくれるというか。見所が多いので全部は書ききれないんだけど、2:40〜くらいの、相川・田村・室田の3人のシーンで、ショータイムを高らかに宣言するように大きく広げた田村芽実ちゃんの腕に顔面を阻まれて後ろに下がる相川さんが少し不穏な表情をしたような気がして、それからも、めいめいさんに天狗の鼻をつけられたりするところでも、ムッとした顔をしてるような気がして、そこは本当冷や冷やするけど、本当はどう思ったのか知りたいなんて言わないよ絶対!それはともかく、フリーシーンでは心から楽しんでるってのがわかるし、そのときの飾らない笑顔の圧倒的なパワーが漲るMV。

1位 ドスコイ!ケンキョにダイタン/こぶしファクトリー 3.5点


ビジュアル完璧。意味不明なゲームに本気で興じるメンバー。制服。関取。すべてが最高。井上玲音ちゃんのバトルロワイヤル3周目ヅラ。見つかって鼻の穴広げながら階段をガチで駆け上がる藤井梨央ちゃん。ドスコイ!のキメ超可愛い。おびえる広瀬彩海ちゃんの頭ぽんぽん。図書室。静寂。密室。百合。野村みな美ちゃんの裏切り。関取に塩を送られる麗しい栃木県民・小川麗奈ちゃん。怒号にも似た、むぁったなし。追い詰められる浜浦彩乃ちゃん。カッターシャツに包まれた肩幅。理科室での攻防。誰もが日本を憂いてる。順風満帆だった遠い過去。動物園コンビに気が付く大佐。ただ叫ぶしかない二人。そしてドスコイ。全力疾走。迫りくる大佐。逃げ切る田口夏実ちゃんと逃げ切れない和田桜子ちゃん。しかと抱きしめる。他の子を求めて不安そうに徘徊する和田桜子ちゃん。たどり着いた教室にはすでに全員が。指をさされて笑われる。どの子もいい笑顔。銀色の耐火性に優れてそうな衣装で踊り狂う屋上。そして関取。
なにがどうって説明できないんで、おおまかなあらすじを断片的に列挙してみたんだけれども、なんだかよくわからない、なんだかよくわからないけれど、面白いし、美しいのでぜひ見て欲しい。本当説明できないんだけど、これだ!!!!って強く思ったMVでした。というわけで文句なし、2015年のMVはこれがナンバーワン!

    1. +


MV部門を選ぶにあたっては、楽曲部門を選んだときとは逆で、「一番グループの魅力を引き出している、そのグループじゃないと撮れなかっただろう」ってのを基準にしました。「臥薪嘗胆」については楽曲部門にも入ってるんで、矛盾してるのでは?と思われるかもしれませんけど、たぶん矛盾してないから大丈夫です。説明できないけど。説明できないけど、たぶん同じ構成内容で撮影してもアンジュルムじゃないとここまで楽しいMVにならなかったって思うでしょ?それが答えだ!そのくらい曖昧で感覚に頼った選考ですが、自信を持って投票しました。

最後に

いまさらハロプロ楽曲大賞に投票した楽曲その他のまとめをしてもあれかしらと思ったけれど、やってみたら案外楽しかったので、とても有意義な時間を過ごせたような気がします。楽しいが一番。来年も自分が楽しいと思えることを楽しめるだけやれる一年にしたいなあと思います。それではみなさん、よいお年を。

楽曲部門

5位 今すぐ飛び込む勇気モーニング娘。'15(59thシングル「Oh my wish!スカッとMy Heart今すぐ飛び込む勇気」収録) 0.5点


Music+で流されたレコーディングの様子を見てから気になり始めて、聴けば聴くほどその伸びやかな歌声に魅了されてしまう一曲。佐藤優樹ちゃんの一番気持ちよく伸びる音域を使っていて、すっかり大人びた凛々しい歌声にはっとさせられる。ほんと「子ども扱いしないで」って歌詞には説得力しかない。いつの間にか大人になりはじめてるまーちゃんをはじめとした娘。の成長と頼もしさ、そして未来を感じられる曲。そしてどうやらわたしって、たいせーさん作曲の曲好きらしい。

4位 念には念(念入り Ver.)/こぶしファクトリー(1stシングル「念には念/ラーメン大好き小泉さんの唄/ドスコイ!ケンキョにダイタン」収録) 1.0点


最初にDVDとセットで出された「念には念」と聞き比べてみると、短期間でどれほど成長してるのかということがわかってとっても嬉しくなっちゃうのよね。特に和田桜子ちゃんの「あーなたはぁぁぁ?(うまく表現できない)」最高すぎる。落ちサビの前の起爆剤になってて、ほんと爽快。なんだかぬぼーっとした印象(失礼しました)の和田桜子ちゃんにそこを担当させるっていうのもなんだかハロプロっぽい捻りだなあと思って好きだし、彼女から繰り出される会心の一撃は一度でも聴いたら忘れられない感じ。

3位 生まれたてのBaby Love/Juice=Juice(1stアルバム「First Squeeze!」収録) 2.0点


(19分50秒あたりから)


Juice=Juiceの1stアルバム「First Squeeze!」ってハロ史上に残る傑作アルバムだと思うし新録された曲はどれもこれも素晴らしいのだけど、迷いに迷ってこの曲に。耳に優しい落ち着いたアレンジとメロディーラインはいつどの時代でも色褪せずに好かれるんじゃないかと思う。私にとってどんな気分のときでも飛ばさずに最後まで聞ける曲。一人一人にしっかりとソロパートがあってその歌声の色の違いを堪能できるところがめちゃんこ好き。ラストのフェイクも一人ずつあるってなかなか珍しいんじゃないかしら。Juice=Juiceだけじゃなく、いろんなメンバーに歌って欲しいし、その度に間違いなくワクワクできると思う。

2位 臥薪嘗胆/アンジュルム(2ndシングル※「七転び八起き/臥薪嘗胆/魔法使いサリー」収録) 2.5点


大器晩成から続く四字熟語シリーズ(?)の二作目は、タイトルから連想される暗く辛いイメージをあっけらかんと蹴破るような胸すくスカ。ラッパいっぱい鳴ってる曲が大好きなのでやっぱり好きですよね、これ。インストだけ聴いてもピンとこなくて、ボーカルと合わさることによってその煌びやかさが何倍にも増して聞こえるんだけども、アンジュルムの魅力ってのはこういうことなのかなあと。ソロパートのカラーの違いとユニゾンの華やかさ。踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら踊らにゃ損損、そんな言葉を私に思い起こさせる、ヤケクソでもなくって、ポジティブにバカやりたいってとっても力強い気持ちにさせてくれる愛おしい曲。


アンジュルム名義として

1位 恋泥棒/カントリー・ガールズ(1stシングル「愛おしくってごめんね/恋泥棒」収録) 4.0点


いつかどこかで聴いたことあるような耳に馴染むメロディーは、決して派手ではないし、斬新さっていうものも欠くのかもしれない。でも、そんなこと関係ねえんだよ!だってこれめっちゃ可愛いだろうが!!!!と誰にともなく絶叫したくなるほど好きです。一番好きなのは(Bメロかな?)「重なる 視線 掴む こころ〜」の1フレーズずつ交代して歌い継ぐところ。絶対に一緒にぴょこぴょこしてしまう…酔っ払いながらそこを聴くと泣いてしまう。可愛すぎて泣いてしまう、という体験を久しぶりにさせてくれた曲で、本当に文句なしで今年はこれが一番です。何回聴いても、いつ聴いても、元気にしてくれる。アイドルソングってそういうものだったなあって原点回帰させてくれる曲です。ももちPM以外の子たちのまだまだ不慣れなボーカルを堪能できるのもとてもいい。山木さんの必死さについくすっとしてしまう「アディクション」は、ほんとに危険なアディクション

    1. +


楽曲部門を選ぶにあたって私の中で一つの基準を設けました。それは「オリジナルメンバーが歌わなくてもワクワクできる曲かどうか」ということです。ここのこの子の歌声が好きとか、このフレーズが好きとか、そういうことも書きましたが、前提はあくまでも、例えばハロコンかなんかでシャッフルユニットで歌われたときに、絶対にワクワクドキドキしちゃうよね!って曲です。ずっと歌い継がれて欲しい、研修生に生タマゴショーでやってもらいたいし、なんならどっかのアイドルにカバーしてもらいたいって、そういう曲を選びました。まあ当たり前の基準っちゃ基準なんですけど、今年は良曲が豊作で本当選ぶの苦労したんで、悩んだら常にこの基準を思い出すようにしてました。
来年も今年くらい苦労する豊作の年になりますように。

ノリと勢いしかないにしたって

寂しさを紛らわすために酒を飲むのですが、酔っ払うとなお寂しさが増幅するという悪循環。そんな循環を断ち切るために私はある前向きな取り組みをしようと思いました。要は暇つぶしをすることにしたのです。というわけで、2015年にリリースされた48楽曲の個人的好みトップ10を決めてみました。私と同じくらいに暇な人は読んでみて下さい。それでは、はりきってどうぞー。

10位:Buddy/チームH (HKT48 6thシングル「しぇからしか!」Type-A収録)


安心して聴ける楽曲。定番、安心、安定。ああこういう曲ね。そんなことを思ってると、すぐにねっちりとした歌声が聞こえてきて、まじで?!と思ってしまう、この歌い出しだけが本当に異質な曲。そしてそれがクセになる。その歌い出しは神志那結衣ちゃんなんだけど、この歌い方が正解なのか不正解なのか本人いっさい考えてなさそうなのに妙にマッチしてるのがとてもいい。

9位:12秒/HKT48 (HKT48 5thシングル「12秒」)


メンバーの矢吹奈子ちゃんが始めた、ジャジャジャジャ(よっ!)ジャジャジャジャ(よっ!)ジャジャ(よっ!)ジャジャ(よっ!)(よっよっよっよっ!)という掛け声をつい入れたくなってしまう中毒性のある冒頭のギターリフから始まって、AメロからBメロ、Bメロからサビにかけての広がり方、基本ユニゾンだけれどそれをうまく使った歌声のアクセントもよくて、すべてが正統でキャッチーな良曲。ただめちゃくちゃに歌詞がKIMOI。ただただ歌詞がKIMOI。この曲の歌詞がすごく好きって多くのメンバーが言ったんだけど、そんなピュアな彼女たちと薄汚れた私とのギャップを強く感じて悲しいのもあって9位。歌詞がこんな気持ち悪くなければ1位か2位だったハズ。『昔の彼氏のお兄ちゃんとつき合うということ(私は"穴兄弟"と呼んでいます)』という楽曲の、現・彼氏側からの歌なんじゃないかなと思っています。そのくらい酷い歌詞。

8位:ヤンキーマシンガン/AKB48 (AKB48 41stシングル「ハロウィン・ナイト」Type-D収録 )


マジすか関連の曲は毎度良曲だよねってことで、これもご多分に漏れずな良曲。一切内容が頭に入ってこない、リズム優先で構成された歌詞がいっそ小気味よい。腐っても鯛ではないけれど、腐ってもドラマのテーマ曲だっただけあって、アレンジ、コーラスワークと、とてもいい仕事をしている。ただ、全篇ユニゾンで構成されているのがつまらない。それがマシンガン、ということなのだろうか。一人一人が銃弾であるとこを示すようにソロパートを歌いつなぐパートがあって欲しかったな。というわけでもないけど、ここ。

7位:愛してるとか、愛してたとか/フルマリオン (「コップの中の木漏れ日」 Type-A収録)


ガンガン期待を高めていくイントロを割って入ってくる歌声はわりと落ち着いてて凡庸なのだけれど、最後まで聞き終わるとまた聞きたくなる不思議。はじめは情熱的に聞こえていたサックスやピアノの音色と、凡庸――落ち着いて聞こえていた二人の歌声がサビを経ながら徐々にその熱を逆転させていくのが面白いし、核心に迫っていく楽曲。単純にアレンジかっこいいよ。歌声に好みはあると思うけど。

6位:恋愛ペテン師/チームN (NMB48 11thシングル「Don't look back!」 Type-A収録)


ホーンセクションが最高に好き。これだけラッパ鳴ってくれてたらわたし大満足。そんな楽曲。流れるような短調が自虐をさらってある意味前向きなとこに連れて行ってくれる感覚が最高に楽しい。こんだけおおごとにしてるアレンジなのに、他人からすればまったくどうでもいい歌詞の内容なのがとてもよい。それがリアル。

5位:水の中の伝導率/ネクストガールズ (AKB48 41stシングル「ハロウィン・ナイト」 Type-C収録)


後ろで繰り返されるオケのメロディーが、本当に水の中にいるときのようで、それは夢の中にいるようで、現実のものとは思えないようなそれで、どんどん沈んで溺れていく。曲の世界観とアレンジとメロディーが相乗効果を生み出して、ハマったらなかなか抜け出せない世界を形成してると思う。とくに私は酔っ払ってることが多いので、そんなときに聴くと、内耳の水が溢れてゆらゆらと自分を包んでるような感覚になれるので、すごい気持ちいいの。あとMVがド・レズだからお勧めだよ!

4位:しぇからしか!/HKT48 (HKT48 6thシングル「しぇからしか!」)


自分でも意外というか、こんな好きになったのかと思ってしまう曲。それもこれも数々の音楽番組で大勝利を収めてきた咲良やはるっぴや指原さんがいたからかもしれない。それは置いておくとして、なんも考えたくないほど精神的に参っていた時期の私にぴたっと寄り添ってくれた、……これって運命なの?って少女漫画チックに言ってしまいたくなるタイミングで降ってわいた楽曲。出会いって大切だよね。うん。翔さんの雄たけびに耳が向きがちなのだけど、ちょっと遅れ気味に叫んでる、はるっぴの「しぇからしか!」がめっちゃツボ。それはそうと、山下エミリーちゃん初選抜おめでとう!

3位:DIRTY/チームS (SKE48 17thシングル「コケティッシュ渋滞中」 Type-A収録)


サビのためだけにある曲。AメロもBメロも、ただただサビに突入するための前戯でしかない。それが丁寧で抜かりないからこそ、一定のフレーズを押して引くばかりのサビで恍惚に近付く。私にとって官能的な曲で一定の性的満足が得られる曲。

2位:Oh!Baby!/チームA (AKB48 4thアルバム「ここがロドスだ、ここで跳べ!」 Type-A収録)

こういう洋楽っぽい曲好きなの。なんか、お洒落っぽくねえ?ユニゾンにおける小嶋さんの強さをめちゃくちゃ感じる曲。小嶋さんの声が聞こえる曲が好きなの。ただそれだけ。本当にそれだけ。
(公式動画ないので貼れないです。ご了承ください)

1位:僕だけのSecret time/チームM (NMB48 12thシングル「ドリアン少年」 Type-B収録)


めっちゃ元気でる。ぜんぶツボ。ぜんぶ好き。私の思うチームMっぽさに溢れているし、本当大好き。理屈なんかない。好き。


というわけで、おしまい。

肝心なとこ書かないかもしれないけど許してにゃん 前半

<起床〜出発>

目覚めはさわやかだった。前日に酔っ払いまくってたとは思えないほどすっきりと目覚めた私は、やはり寝る前に水をグラスに2杯でも飲んでいたことがよかったのだと思い、やっぱり水飲めば大丈夫なんだ!といつかロクでもないことになりそうな二日酔い・必勝法に自信を深めた。
準備や仕度は昨夜のうちに済ませてある。とはいっても私の場合持っていく荷物はほとんどない。財布・ハンカチ・スマホくらいだ。だから最初は手ぶらで行こうかと考えたのだが、そうだ、一番大事なのは紫色のタオルだ!と思い直し、手持ちの中で一番小さな鞄で行くことにした。鞄があるので、モバイルバッテリーも一応詰め込む。充電はしてある。ソロ行動するとなれば当然スマホがお友達になる。暇な時間にレポも書いておきたい。そして私は超ド級の方向音痴なのでマップがないと、凍狂!狂った街!に飲み込まれてしまう(一応いっておきますが私が行ったのは福岡です)。私はまだ死ぬわけにはいかない。ここで死んでしまったなら、佳林ちゃんをはじめとするたくさんのアイドルが私の死を嘆き悲しむだろう。そして私という柱を失ったショートカッ党の行く末が案じられる。ショートボ部と手を取り合ってしまうかもしれない。それはダメだ。ボブはボブ。ショートとついてるので現在は友好関係にはあるけれど、もし合併したとして、すぐに内部で分裂してしまうのは目に見えているのだ。血で血を洗う仁義なき戦い。それはだめだ。そんな醜い争いを生まないために、ショートカッ党は気高く孤高であらねばならない。平和、友好、ドスコイ!ケンキョにダイタンな志を常に掲げて、まっすぐ純粋であらねばならない。例えば、ミルクを一滴でもいれてしまったら、そのコーヒーはカフェオレだ。味も色も変わっていないからこれはコーヒーだと人は言うかもしれない。だが、そうではない。時には過激といわれようとも、このくらいの厳格さを持って清廉にショートカットを守り愛でていくのが私たちショートカッ党なのだ。ところでショートカッ党ではショートカット好きなあなたの入党を常にお待ちしております。かなり厳しいことも書きましたが、ショートカットを愛でる気持ちがあるなら誰にでもその資格があります。アイドルちゃんの「ショートカットにしてみました」→「嘘ぴょーん!」という投稿にひとり胸を痛めてるそこのあなた、悲しみを分かち合いませんか。ここには仲間がいるのです。というわけで、誰でもないあなたからの入党希望の一報をお待ちしてますね。
話が変わってしまったので、本筋に戻す。紫のタオルとモバイルバッテリーを入れた鞄。そして大切にしまった封筒。その封筒を一度取り出して中身を確認する。三途の川を渡るときの渡し賃は六文だというが、このチケットがあればきっと間違いなく天国に行けると思った。私の手の中には、今日DRUM LOGOSで行われるJuice=Juiceのライブチケットがある。そしてHKT48の『12秒』の全国握手券3枚。そして私を福岡、いや天国に続く道の前に連れて行って、そして現実に帰してくれるバスのチケット。それから、私の中でなかったことにしようとしていた10/3付けの『12秒』の個別握手券3枚。その中の1枚「若田部遥」ちゃんの券が、色んな諸事情を経て、救済、つまり振替対応されることになったのだった。若田部遥ちゃんの券だけ持っていけばよかったのだが、なんとなく寂しい気持ちがして、山下エミリーちゃんと岡本尚子ちゃんの券も一緒に連れて行くことにした。私が本当に連れて行きたかったのは、ずっと守っていたかった券は「返金対応」という名の下に、私の手元に届くことさえなかったのだが、この事実はまだ燻る思いと共に出来れば三途の川に沈めたい。
自室の窓の鍵を閉め、一階に下りる。すっかり伸びた髪は寝癖がつきやすい。姿見で確認するとそれほど寝癖がついていない。すっかり乾いてから寝たのがよかったのだろう。思いを通じ合わせた相手と初めて体を重ねるときのように、喜びを胸に隠しながら、パジャマ代わりのTシャツと短パンを脱ぐ。そして丁寧に畳んでおいていた紫色のTシャツに袖を通す。ああ、この胸の底から湧きあがる震えるような思い。このTシャツを着ているときにもし私が死んだなら、それは殉死と呼べると思った。ぶるりと背中が震える。なんて、エクスタシー。そしてその上からヲタファッション代表とも言うべきネルシャツを羽織った。そして上からボタンを留める。この紫色のTシャツは私の信仰の証であり、それを無防備に晒すことはあまりにも粗暴で恐れ多いことだからだ。そしてジーパンを穿く。前回Juice=Juiceのライブに行ったときに私を救ってくれたクロップドパンツ(興味ある人は、http://d.hatena.ne.jp/kobenee/20150819 をどうぞ。ぜんぶ読むとなるとくそ長いよ)にしようかとも思ったが、なんとなく気分で今回は回避した。寝癖はそんなについていなかったとはいっても気になる部分がまったくないわけでもない。帽子をかぶるつもりだったのでそんなに念入りにすることもないのだが、ライブ中は脱ぐつもりだったので、そこそこ丁寧に髪を整える。よし。時刻を見れば7時ちょっと前。私は8時のバスに乗る。出るには少し早いかもしれない。しかしギリギリに出てもたぶんいい事はないだろう、なんなら駅前にあるジョイフルで優雅にモーニングをキメるべき朝なのかもしれない。そう思い直してさっさと出発することにした。今日は母上も泊まりで温泉にいってくると言っていたので、家の鍵を忘れることは絶対に出来ない。玄関においてある家の鍵、そしてそれにつけていた今日のために買ったイヤープロテクターのケースを確認し、キーホルダー先端のフックをベルト通しに装着する。これで完璧だ。外に出れば世界は薄い藍色に包まれている。もうすっかり秋だった。胸いっぱいに朝の空気を吸い込みながら車に向かう。駐車場は隙間なく埋められている。日曜の朝の目覚めは晩い。するりと車に乗り込みオーディオ機器にスマホを繋ぐ。ドゥルリン。エンジンの駆動音。ドッドッドッドッ。アイドリングの音が私の気分とシンクロする。さあ、今から私は行くのだ佳林ちゃんに会いに!ほどなくして流れ出してきた和太鼓の音。こ、これは、9/2にメジャーデビューしたこぶしファクトリーのみなさんの1stシングル「ドスコイ!ケンキョにダイタン!」うおおおおおおおおおパイルダァアアアアアアアオン!!!発進!!!!

<ジョイフル〜バス乗車>

しかしながら、こういうときは落ち着きが大切だ。いつも使う裏の細い道を避けて、あえて大きな国道を使った。地平線まで真っ直ぐ続く道路と点々とある信号はすべて青信号だった。車は一台もいない。夢の中なのではないかと思うほど不思議な静寂の中、車を快調にとばす。それからいくつか赤信号にひっかかりながらも、予定よりもずっと早くに駐車場についた。駅もといバス乗り場まで少し距離があるので、時間に余裕のあるときにしか使えない駐車場だ。その駐車場と駅のちょうど中間あたりに、我らがジョイフルが存在している。ここは私の知る限り最高の場所にあるジョイフルだ。ただそれは期間限定なので注意してもらいたい。駅前のジョイフルが最高に輝く期間、それは近隣の高校のテスト期間中の平日午後だ。このジョイフルの近くには三つの高校がある。そして電車でよその学校に通っている市内在住の学生も立ち寄る。つまり、このジョイフルはテストと戦う学生たちのひとときの憩いの場であり、作戦会議の場所なのだ。そして可憐なワルキューレたちはみな制服を着ている。土曜や日曜にめぐり合う私服を着た彼女たちはまったくの別物だ。制服。制服でなければならない。制服は邪魔などしない。邪魔をするのは私服なのだ。山盛りポテトを囲みながら談笑する制服姿の少女たち。鈴の鳴るような笑い声。最高かよ。最低4〜5種類の制服(夏服と冬服が混合する時期だとさらにバリエーションが広がる)を拝める最高のひととき。はぁ、ジョイフル最高!もう一つ言っておくと、ドリンクバーのカウンターに一番近い席に座れるとなおよし。ドリンクバーを取りに来るスカートの丈の短い女子高生の後姿を思う存分眺められるからだ。高校によって校則の厳しさがまちまちなので、スカート丈をはじめメイクや髪にいたるまで色んなタイプの女子高生を心行くまで堪能しながら飲むコーヒーはまさにこの世のネクタル。少々煮詰められすぎていてもまったく気にならない、甘美な味。このように時期を選んでいけば天国に一番近いジョイフルなのだが、早朝のジョイフルはまったく別の顔を見せる。常連と運営(店員)が癒着して、さも当然のような顔をして横行する一見無秩序な自治ルールが支配する世界。私はジョイフルに入るか悩んだ。バスの時間まではあと40分ある。駅に40分も潰せるような場所はない。ほとんど選択肢はないのと一緒だったが、少し逡巡し、そしてジョイフルの扉を押し開いた。いつも朝にいる店員さんが私の顔を一瞥し、好きなところに座れという顔をしてキッチンに消えていく。適当なところに座ると、カトラリーを持った店員さんがすぐにやってきたので、「モーニングエッグプレート(パン付)」を注文する。いつもは「豚汁朝食(ご飯・選べる小鉢・漬物付)」を温泉たまごの小鉢でオーダーするのだが、なんとなく今日は変更した。モーニングメニューにはすべてドリンクバーがついている。私はアイスコーヒーをつくり、グラスの中の氷をストローで遊ばせながらTwitterをチェックした。早朝なので店員さんは一人しかいないのだが、客はぽつぽつとやってくる。その対応に追われていたのか、それとも調理担当がのんびりと作業していたのか、二杯目に選んだホットコーヒーが半分ほどになっても、まだ注文した品がやってこなかった。このときの時刻は7時35分。私は8時のバスに乗る。最低5分前にはバスの発着場にいたいと考えると逆算して、あと15分しかない。これはもう最悪食べずにお金払って出るしかないかなと考え始めた頃、ようやく料理が届けられたのだった。7時40分。つまりあと10分で食べなければならない。食後のコーヒーを諦めて私は一心不乱に貪り食った。目玉焼きに味はついておらず、添えられたウインナーとベーコンの塩気か、レタスにかかったシーザードレッシングで食わなければならないのが地味に残念だ。目玉焼きには醤油派の私だったがそんなことを言っている場合ではない。あぁ、コーヒー飲みたかったなあと思いながらなんとか飲み下し、食休みをとることもなく慌しく会計を済ませた。ジョイフルは入り口に手洗い場が置いてあるので、そこで軽くうがいをし、そしてジョイフルを後にした。
バス乗り場に向かってえっちらおっちら歩く私。もしかしたらバスはもう来ているかもしれない。いや、大丈夫。たとえ来ていたとしても、定刻までは発車しないはずだ。だから大丈夫。そう言い聞かせて心を落ち着かせようとしていたが、これまで経験してきた数々の置き去りにされた瞬間がフラッシュバックして、私の歩く速度は増すばかりだった。そしてようやくバスの乗り場が見えたと思ったら、そこにはバスが。そしてもう乗客は乗り込んでしまったんだろう、周囲に誰もいない。そして外にいた運転士さんがバスに再び乗り込んだのが見え、ここで私の焦りはピークに。置いていかれたら(博多まで)新幹線で(行くことになる。その料金が)6000円!置いていかれたら新幹線で6000円!いやだ!絶対にあのバスに乗る!と気が付けば私は走り出していた。バスまであと10mと迫ったとき、再び運転士さん(女性だった。この路線だとわりと珍しい)がバスから降りてきた。私の無様な姿が見えたのかもしれない。ともあれ、私はバスのチケットを渡し、無事に乗り込むことができたのだった。ほっと胸を撫で下ろしながら自分の席に腰をおろしバスの発車を待つ。やはり定刻までそこに留まっていて、別に走らなくてよかったな…と噴き出る汗を紫色のタオルで拭いながら思った。いざ、博多へ。

<博多到着>

快晴。
気持ちよく晴れた空が私を出迎えてくれた。スクランブルを歌い出したくなるような澄み渡った空に私の気分は上々。バスは遅れることもなく定刻より少し前に博多バスターミナルに到着していた。さて、これからどうしよう。とりあえず聖地めぐりでもしようかな。これは福岡に行くことを決めてからずっと考えていたことだった。つい先日、こぶしファクトリーのみなさんが「だるま」にてラーメンを食べたというブログをあげていて、サインも飾ってもらえることになった!と初々しく喜んでいた。じゃあ、そのサインを見に行こう。それはヲタならば至極当たり前の発想だろう。
「だるま」ときいて思い浮かんだ店舗は二店。博多駅の中にある店舗と、本店だ。どちらの店舗なのか書かれていなかったので、とりあえず博多駅にある店舗に行ってみる。基本的に11時開店のお店が多いようで、どのお店も開店前の朝礼を行っている。宮脇咲良ちゃんが番組の企画でバイトしたという理由で利用したことのある「一幸舎」の前に「だるま」はある。もうすでに形成されている双方の行列を掻い潜るように表に張られたサインに目を走らせる。ない。どうもここではないようだ。私は少し残念に思いながらもすぐに踵を返した。Juice=Juiceのライブまでまだ余裕はある。だったら本店も覗いてみよう。何をしたらいいかわからないとき、どうしたらいいのか分からないとき、こんな風にアイドルは私たちを導いてくれる。それに抗うことなどどうしてできようか。混雑する博多駅を早足で抜け、私は天神行きのバスに乗った。

    1. +

後半に続く(と思います)

おまけ

公演後に握手があったのだけど、それについても少し。

<昼公演後>

金澤朋子ちゃん:私の前の人が金澤さんのファンだったらしく、金澤さんから離れても少し話してて、宙ぶらりんになってしまい、テンパり気味に「いい女ですね」と言うだけ言って、それからなんて返ってきたかまったく覚えていません!


植村あかりちゃん:可愛かったこと以外よく覚えていません!


宮崎由加ちゃん:あ、佳林ちゃん(のTシャツ)だ!と、まさかのゆかにゃにTシャツについて触れられました。あまりに唐突だったので、私がなんて返したのかはまったく覚えていません!


高木紗友希ちゃん:開口一番、見えましたよー!って言われて、動揺して、私がなんて返したのかはまったく覚えていません!


宮本佳林ちゃん:山口に来てくれて嬉しいです!と頑張って言いました。たぶん、ありがとうございます!ってあの可愛らしい声で言ってくれたと思うんです。脳みそが、あ、声かわいい!って認識したのは覚えてるんです、覚えてるんですけど、具体的にはまったく覚えていません!

<夜公演後>

宮本佳林ちゃん:昼が金澤さんからだったので、夜もそうだと思っていたら、まさかの佳林ちゃんからで、完全にテンパってしまった私。佳林ちゃんの歌が聴けてよかったです、というつもりだったのだが、声があまり出ていなかったようで、たぶん伝わってなかった。でも、ありがとうございます!ってやっぱりあの可愛らしい声で言ってくれたと思うんです。脳みそが、あ、声かわいい!って認識したのは覚えてるんです、覚えてるんですけど、具体的にはまったく覚えていません!


宮崎由加ちゃん:まったく覚えていません!


植村あかりちゃん:可愛かったこと以外まったく覚えていません!


高木紗友希ちゃん:すごいカッコよかったです!と何とかいえましたが、どういうリアクションされたのかまったく覚えていません!


金澤朋子ちゃん:まったく覚えていません!


以上です。私、握手向いてないの思い知らされましたが、みんな可愛かったからそれでいいのだ!